和食の基本=栄養を捨てている

大事ではあるけど不要な料理の基本…

家庭料理を美味しく作るためには「料理の基本」はすごく大事で、欠かせない工程と言えます。

私自身、自分だけで食べる料理はめんどくさくて、時々基本を省いて手抜きすることもあるのですが、

やっぱりその料理の味は落ちます。

基本通りの料理を23年も作ってきましたから、その美味しさを舌が記憶しているので、どうしても「違い」に気付いてしまうわけです。

「うわっ!やっぱり美味しくないわ」と。

ですが、

料理の「視点」を【美味しさ】ではなく、【栄養を摂るため】に変えると、

料理の基本は無意味であり、不要なものでしかないのことに気付くわけです…

料理の師匠は嘘つき!?

今回の話は、私のメルマガのほうでも何度か話したことがあるので、覚えていらっしゃる方もいると思います。

でも、【「美味しい料理」と「栄養を摂るための料理」は別物である】

「調理の仕方が異なる」ということをあらためて考えて頂きたい…

本当に大事なことなので、詳しくお伝えしたいと思い、取り挙げることにしました。

私もこれに気付いたのは今の活動を始めて2年くらい経った頃…

やはり健康の勉強を始めたことがきっかけでした。

健康のことですから、特に栄養に関しては外せませんからね。

もし、料理だけやっていたら、「料理の基本は全て正しい!」「基本を省くなんて間違い!」という感じで偏った考えのままでいたと思います。

そんな考えのまま、料理の情報を伝えていたとしたらゾッとします。

「知らなかった」と言っても嘘ですからね。

視野が狭く、1つの世界に凝り固まった人の言うことは、慎重に聞いたほうがいいと思います。

例えとして言えば…

自分のお師匠さんの株を下げるようなことは言うべきではないのですが、

私の料理のお師匠さん、私が20代の頃、何の話の中で言っていたのか忘れましたけど、

「マグロなんか水分ばっかりで栄養なんか全然無いで」と言っていたわけです。

私、長年それを完全に信じていました。

しかし、今の活動を始めて講座の作成で魚の栄養について調べていた時に師匠が言っていたことをハッ!と思い出し、全くの間違いだったことに気付いたのです。

マグロは立派なたんぱく源であり、脂肪分の中には不飽和脂肪酸のDHA・EPAも含まれています。

現代人に全く足りていない不飽和脂肪酸を含んでいますから、すごい食材の1つ。(食べ過ぎは禁物、大きい魚は重金属が多いので)

料理人で栄養学を勉強している人なんてごく一部。

「料理がすごい人でも知らないことは知らないんだ」

「人の言うことはそのまま信じては駄目だ」

とその時、あらためて感じました。

(正直「何やおやっさん、あれ嘘やん」って思っちゃいました(笑))

そんないろんな経験から、料理の様々な矛盾に気付き、

「料理とは何なのか?」をすごく考えるようになり、和食の歴史なども深く調べて、自論をまとめたいと思うようになりました。

10年以内には、まとめたものをお伝えできればと思っております。(5万円くらいで売りますので買って下さい(笑))

前置きが長くなりましたが、本題です…

不健康=料理の基本

料理の基本というと「野菜の皮やヘタを切り落とす」「下茹で」「水でさらす」「塩もみ」「アク取り」などがあります。

これらを行う理由は、硬くて繊維質で食べにくい部分を無くすためであり、水っぽさを抜くためであり、

食材の臭みやエグミやヌメリを取り除くためです。

どれも食べやすくするため、美味しくするためですよね。

でも、その臭みやエグミやヌメリ、野菜の硬い部分に【人間のカラダに必要な栄養】がたくさん詰まっているわけです。

野菜は特に実より皮に栄養が多いことはご存知ですよね。

例えば、人参には抗酸化力が強力な「カロテン」を多く含みますが、その多くが皮のすぐ内側部分に存在します。

これ、皮を剥き取ったらどうなるでしょう?…分かりますよね。

要するにそれら「料理の基本」の多くは、『栄養を捨てる作業』。

悪く言えば「料理の基本」は、自分を、家族を不健康にするための作業と言えるのです。

「さらす」「下茹で」で失う栄養とは?

栄養を奪う最大の敵は「水分」と言っても良いと思います。

栄養の多くは、水溶性です。要は栄養が水分に溶け出てしまう…

例えば、ビタミン類、カリウムなどミネラル、ファイトケミカルのポリフェノールなどなど。

ビタミンは体調を整えるために必須ですし、カリウムも体内の塩分調節に絶対に欠かせない栄養…

ポリフェノールはガンを予防する栄養だというのは有名でしょ?

流水に長く「さらし」たり、長時間「下茹で」するほどそれらのすごく大事な栄養は抜けてしまうのですね。

ぶっちゃけ、捨てているわけです。

分かりやすい例で言えば、ゴボウ。

切ったゴボウを水にボチャンと付けると水が黒くなりますよね。

あれがポリフェノールやビタミンやカリウムなわけです。

それを何度も洗ったり、長時間、水にさらせば…

捨てた水は栄養なのです。
(私のレシピの中にも、まだ栄養捨てる工程が残ってますので、改善していきます…)

「さらす」「下茹で」は「アク抜き作業」「やわらかくする作業」ですから、食べやすくなるというメリットがある反面、

多くの栄養を垂れ流してしまうという健康面では大きなデメリットも合わせ持つということです。

「塩もみ」「アク取り」も同じ…

栄養は食材の水分の中に多く存在します。

で、「塩もみ」は水分を抜く作業ですから、その栄養を含んだ水分を捨てる作業。

水分を多く出せば、それだけ失う栄養も多いということ。

また、塩をかけ過ぎたら塩分を抜くために水に浸けることもありますから、さらに栄養は抜けていくわけです。

そして、「アク取り」。

栄養は加熱で失われる種類もありますが、水分に溶け出しているだけで、そのまま残っている場合もある。

カリウムやポリフェノールはそれに当たります。

なので、煮物などで浮いてくる「アク」は栄養その物。

「アクを取りましょう!」というのが料理の基本であり、美味しくするためですが、これも「大事な栄養捨ててますよ」ということです…

十年くらい前にある番組で洋食の職人さんがデミグラスソースを作っていたのですが、

その方、「アクはエグミですが、それが雑味のコクになるので取らない」といってアクを全く取らずにそのまま煮詰めてソースを作っていたのですね。

仕上がると本当に美味しいようで、そのお店、こだわりのデミグラスソースをかけたハンバーグを売りにしていてかなり繁盛してました。

一概にアクが味の害になるとは言えないのかもしれません。

一番栄養を失う調理法とは?

これはお気付きだと思いますが、やはり「茹でる」「煮る」が最も栄養を失うと考えていいと思います。

水分に浸けて、且つ加熱も行うので、栄養の水分溶解、加熱破壊のダブル打撃で多くが減ってしまう…

例えば、ほうれん草を茹でた時のビタミンCの「残存率」。MAXが100%として、

1分間茹でると残74%(26%減)、3分で残48%(52%減)、5分では残40%(60%減)。

5分茹でただけで半分以下になると。

ほうれん草の下茹でなら短時間なので、ビタミンCに関しては70%程度は残るのですが、

例えば大根の煮物なら下茹で30分~1時間、さらに煮込みが30分くらいですから、

どれだけ残っているのか?ほとんど残っていないのではないでしょうか?

これはあくまで「ビタミンC」の結果ですから、失う栄養はもっと多くあるわけです。

そうでなくても現在の野菜は昔に比べ、かなり栄養価が低い(種類によっては1/5以下)ので、「水分加熱調理」はその貴重な栄養さえも奪ってしまうということ。

これは憶えておく必要があると思います。

ただ、先にも言いましたが、茹でた水分の中…要は茹汁の中には溶け出た栄養が残っているので、(加熱にも耐えた栄養)

それを飲む「汁物」なら多くの栄養が摂れます。

実際、野菜スープを飲むだけで体調がよくなる方もいます。(ガンの改善に繋がった方もいます)

水分には溶けても熱に対しては強い栄養があるので、残っているわけですね。

食物繊維やミネラル、ポリフェノールなどは加熱に強いですから。

意外とビタミンも長時間の加熱でなければ、それほど多くは失っていないです。

で、「煮物」に関しては通常、煮汁は飲まないので、できるだけ薄味にして煮汁も飲むようにすれば多くの栄養が摂れますね。

そういった意味でも「料理は薄味」がいいのかもしれません。

と言っても多くの人が添加物で舌が麻痺してますから、濃い味を好んでしまいのが現状です…

「蒸す」「炒める」「焼く」「揚げる」はどうなの?

「茹でる」「煮る」の次に失う栄養が少ないのは、「蒸す」。

「水分に直接付けない」というのがその理由。

ただ、食材の種類や切り方によっては、茹でる場合と大きな差が出ないこともあるので、

「蒸す」が100%良いとは言い切れないです。

で、油を使う「炒める」「揚げる」は、脂溶性の栄養(ビタミンA・D・E・Kなど)にとっては体内への吸収が良くなるのでメリットもあります。

ですが、

栄養の多くは110℃を超えると破壊されるので、160℃~200℃以上になる「炒める」や「揚げる」は、「蒸す」に比べると栄養を失うリスクは高いと言えます。

もちろん、茹でる、煮る、蒸すと同様、加熱時間が長くなるほど失う栄養もい多いです。

さらに以前お伝えした通り、高温加熱調理は食材の「糖化」が起き、AGEs(最終糖化生成物)が発生するので老化を早めます。

「炒める」「揚げる」はマイナス面が大きいです。

「焼く」に関しても「炒める」「揚げる」と同じと考えていいです。

グリルは300℃を超えますし、オーブンも多くの料理を200℃以上で加熱しますよね。(密封状態なので高温になる)

何がベスト?(解決法)

結論から申し上げると「生の食材を食べましょう」ということです。

加熱しなければ、栄養は失いません。

ビタミンなどの栄養も大事ですが、「酵素」という人間のカラダに重要な栄養が加熱で失なわれることが一番のデメリット。

そして、生で食べる場合、「栄養の中には水溶性がある」ことを念頭に置いて、洗う時間、水に浸ける時間をできるだけ短くすることも大事ですね。

酵素も水に溶けやすい種類があるので、そういった意味でも「水に浸ける」は限りなく短くしたほうが良いです。
(※皮が付いたままの野菜なら、水に浸けてもおいても問題ないです。「切った」あとの作業の話です)

極論は、加熱が必要ない食材は「生で食べる」米や豆など加熱が必須な食材だけ加熱するというのがもっとも栄養が摂れる健康的な食べ方、と言えます。

ですが、それだと調理の幅がすごく狭まるので、レパートリーが格段に減ります。

それはそれで「飽き」ますから、飽きない程度に加熱調理も取り入れておけばいいと思います。

で、加熱の中でも揚げる、焼く、炒めるは極力少なく、「蒸す」を多くすれば失う栄養が少なくなりますし、

「茹でる」「煮る」の場合も茹で汁、煮汁も飲むことで捨てる栄養が減ります。

栄養を最大限に摂るなら、できるだけ「生で」ということです。

最後に

いかがでしたか?

【料理の基本は、栄養を捨てている】は、ご理解頂けたと思いますので、健康のための食事を重視するなら、

それを気にしながら献立を考えてみて下さい。

料理は、別の見方をすれば美味しさを追求するほど面倒な作業が増えて、栄養を優先するほど簡単に作れるわけです。

生で食べるなら、洗って切って盛るだけですから、

基本を省いてズボラに作るほど栄養は摂れる。

けれども、その栄養は苦みやエグミなので、料理の美味しさを邪魔する。

私がこれまで多くのWEBサイトのレシピやレシピ本、様々な書籍を見た限りでは、

「現代の料理の作り方」は、美味しさと栄養を摂ることがごっちゃになっているように気がします。

分けて考えるべきではないかと…

で、健康に生きるためには「栄養」は欠かせません。

でも、「食べる楽しみ」も人生に必要な要素ですから【バランス】が大事。

ご自分が納得いく、「美味しさ」と「栄養が摂れる」バランスで料理を作って頂きたいと思います。

そういった点では「半々和食の献立」は、かなり役立つと思います。

こちら↓

今回のおすすめ酵素料理

今回は酵素料理ではないのですが、栄養はガッツリ摂れる一品!

『ほうれん草の彩りナムル』

ほうれん草、もやしを加熱し、人参は炒めて冷まし、「ナムルたれ」で和えるだけ。
胡麻の濃厚風味が食欲をかき立てる和え物一品です。

繰り返しになりますが、加熱料理なので酵素は摂れません。
でも、栄養価は高いのでかなりおすすめ。
ほうれん草には多くのカロテンを含みますからね。
これがしっかり摂れる!

で、和え物というとほうれん草は通常、お湯で「茹でて」下準備しますが、
今回のレシピでは「蒸し」ます。

なぜか?
今日の健康情報の話の中でお伝えしたので、もうお分かりですよね。(お湯で茹でてしまうと…)

タレの旨味に粉カツオ節も加えてあるので胡麻油のコクと合わさり、濃厚だけどあっさりに感じる和風な味付けになってます。

ごはんのおかずに、酒の肴に。
丼ぶりにしてビビンバ丼もおすすめです!

レシピ、みて下さい。(画像をクリック!)

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