「その【しょう油】安全ですか?」

しょう油の裏側

今回は、「しょう油」についてお話しします。

「しょう油」は、和食の料理はもちろん、ちょっと何かの料理に”かける”こともありますし、日常的に使うことが多い必須の調味料ですよね。

そんな「しょう油」、どんなタイプをお使いですか?

言うまでもありませんが、安い醤油ほど添加物が多いですし、安価でなくとも原材料に安全性の懸念があるものが使われています。

格安スーパーなどで売っている「激安しょう油」はそういった傾向が強い。

それなら、そこそこの値段なら確実に安全なのか?というとそうでもないのです。

今回は、そういったあまり知られていない『しょう油の裏側』をお伝えしていきます。

本来、醤油はこの3つの原料で作れる、ということは…

一般的な濃口しょう油ってどうやって作っているのか?

これ、知っておくとプチ自慢もできますので、ザックリと説明しますと…

  1. 大豆を蒸す。
  2. 小麦を煎って割り、蒸した大豆と混ぜる。
  3. (2.)に麹菌を付け、麹室(こうじむろ)で麹菌を繁殖させる(醤油麹の出来上がり)
  4. 塩水を作り、その中に醤油麹を入れ混ぜる。
  5. 2年ほどかけて、混ぜながら熟成。
  6. 絞って「ろ過」
  7. 火入れ
  8. 瓶詰

他にも細かい作業がありますがザックリとした工程はそんな感じ。また醤油の種類によっても若干工程が異なります。

で、ここで重要なポイント。

しょう油の完成までに化学物質が使われていましたか?使われていませんよね?

使われているのは、「原材料」と麹菌と水だけ。

原材料は、基本的に大豆、小麦、塩

この3つで作れるわけです。それ以外必要ない。(たまり醤油は大豆・塩だけ)

他に必要なものがあるとしたら「美味しくなぁ~れ!」という愛情。

スーパーのしょう油のラベルの原材料名に「愛情」と書いてあれば、なんとなく嬉しいですけど、大豆、小麦、塩以外のものが書いてあったら、「変じゃないですか?」と。

”それ以外のもの”が加えてある「しょう油」は、「なぜ、そんなものが入っているのか?」と疑問を持つ必要があるのではないでしょうか?

「だししょう油」「甘口しょう油」に入っているのは…

例えば、しょう油の中でも特に甘味が強かったり、うま味が強かったりする「だししょう油」とか「甘口しょう油」など。

これら、みんなが好きな味がするしょう油類は、様々な甘味・うま味の化学物質を加えてあるわけです。

【甘み】で言えば、例えば以前お伝えした「果糖ブドウ糖液糖」や他にも「甘草(カンソウ)」「ステビア」といった甘味料が添加されています。

【うま味】は、多くがアミノ酸を添加。

これらの何が問題なのか?

「甘草」「ステビア」って何?

「甘草」というのは、マメ科の植物でアマキ、アマクサ、リコリスと言われたりもします。

主成分の甘味は「グリチルリチン」。砂糖の50倍くらいの甘味。

「甘草」は昔から漢方薬として使われているもので、「薬」であるがゆえに高血圧症、低カリウム血症、ホルモン分泌の過剰作用といった副作用があります。「グリチルリチン」の継続的な摂取や過剰摂取で起こります。

それと「ステビア」。これも植物でありハーブ、薬草の1つ。この中にふくまれる配糖体、「リバウジオシドA」などが甘味の主成分です。

この成分の影響かどうかはわかりませんが、ステビアはキク科の植物であることから若干アレルギー発症のリスクがあります。別のキク科の植物ではアナフィラキシーショックで死亡した例もあるようです。

あとステビアは、血圧を下げる効果があるので、健康メリットがあるものの過剰摂取は低血圧になる恐れがあるので、子供さんにはリスクになることも。

甘草もステビアも天然系の甘味料ではあります。

ですが、しょう油に添加する際は人間が「加工」しているのであって、自然のものとは違う。

やはり1度の摂取が微量でも継続的な摂取ではどうなるか?まだはっきり解明されていません。

様々な食品に添加されている「アミノ酸」

だししょう油などに添加されているうま味成分は「アミノ酸」。

これ実は「添加物」ではないです。『認定されていない』という言い方が正しいのかもしれませんが…

で、液体加工食品にはアミノ酸の「液」で加えてあるものが多い。(「アミノ酸」は別の機会にもっと詳しく解説)

「アミノ酸」の製造方法は、大豆や小麦やサトウキビを原料にして塩酸で分解、アミノ酸を取り出し、炭酸ナトリウムなど物質で中和します。

「アミノ酸」は簡単にうま味を足すことができますし、腐りにくいため低価格で流通可能。

利益を出さなければならない食品会社にとってはコストを抑えられるので、多くの食品に使用されるわけですね。
(私は利益を出すことは、大事なことだと思っているので非難しません。従業員さんに給料出さないといけませんから)

「塩酸で分解」と聞くと普通に「大丈夫かな?」と心配になりますよね。

一応「中和」させてあるので安全ではあるようですが、他の添加物同様、継続摂取、大量摂取ではどうなるかは分かっていません。

さらには原料となる大豆や小麦やサトウキビ自体が遺伝子組み換えで栽培されている場合もあるので、”アミノ酸になる前から”懸念があります。
(この話はしっかり覚えて頂きたいので、今後何度も出てきます)

また、アミノ酸(味の素など)をそのまま舐めたことがあれば、わかると思いますけど、後味が悪いですよね。

でも、甘味や塩味が加わると不思議、数倍の美味しさになって感じます。

そういった現象からアミノ酸に味覚中毒の危険性を訴える専門家もいます。

あと、弘前大学医学部の研究ではアミノ酸の過剰摂取は緑内障の原因にもなってくるというエビデンスも出ています。

「だししょう油」や「甘口しょう油」にはそういった化学物質が入っていますよ、ってことです。

では、「だししょう油」や「甘口しょう油」を避ければ安心か?というとそうではない…

激安しょう油に入っているのは…

「安い」というのは消費者にとってメリットですが、メリットだけが存在するものは、この世の中にありません。

硬貨の表と裏と同じ。デメリットが漏れなくついてきます。

安価なしょう油も同様…

しょう油には「本醸造」「新式醸造(様々な方法がある)」という作り方があります。

本醸造は、麹菌の酵素により発酵させる、自然醸造の製法。冒頭でお伝えした方法ですね。

新式醸造は、アミノ酸液を発酵させ、本醸造で作ったもろみを加えて作る製法。

発酵アミノ酸を加えることで、発酵・熟成の過程を短縮することができる。

短時間で醤油を作ることができるわけです。

安価なしょう油に入っているのは、

脱脂加工大豆(遺伝子組み換えでない)、小麦、大豆(遺伝子組み換えでない)、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、甘草、ビタミンB1

こういった原材料のしょう油の多くが新式醸造で、要するに「しょう油風調味料」

※酸味料・増粘多糖類は別のテーマでお伝えします。

自然醸造のしょう油とは違うので、色も悪く、甘みも少ない…

なので、甘草でほのかな甘みを加えて、コーラなどに使われている「カラメル色素」で色付けしていのです。

旨味に関しても、本来のしょう油は長期間発酵させなければ、旨味は出てきません。

「しょう油風調味料」は、塩酸分解で作ったアミノ酸(発酵)を添加することで旨味を出しているわけです。

さらに安価に抑えるために使われているのが「脱脂加工大豆」

これ何ですか?というと、、、

脱脂加工大豆

脱脂加工大豆は、名前の通りで大豆から油を抽出した後の残物…

というと「使えない搾りカス」みたいに聞こえますが、これは適切ではないです。

まず、本来のしょう油では丸大豆を使用してますが、しょう油の完成段階で丸大豆の油分が浮いてくるので、取り除いて他の加工品(石鹸など)使っているのですね。

「それなら最初から抜き取ってしまおう」ということで、あらかじめ油分を抜いたのが「脱脂加工大豆」。

これ、フレーク状になっているのでうま味などの成分が溶出しやすく、加工もしやすい。

それで短期・大量製造が可能となり、コストが抑えられて安価で販売できる、、、

ということ。

現在、市販のしょう油の約80%に「脱脂加工大豆」が使用されています。

脱脂加工大豆で作ったしょう油は「キレ」が出て、丸大豆で作ったしょう油には「まろやかさ」が出ます。

その違いくらいで、「脱脂加工大豆」が特別”悪者”というわけでもないです。

油を抜く加工で何をされているかわからないという点は、ちょっと懸念がありますが。

ちなみにしょう油は、本来「丸大豆」で作るのが当たり前なので、商品名に「丸大豆使用!!」みたいに強調されたしょう油は、よくよく考えるとおかしな謳い文句とも言えますね。

あと、アミノ酸の原料の1つは大豆といいましたが、脱脂加工大豆で作ったアミノ酸もあるようです。コストが抑えられる…。

「農薬」大量散布の大

ここまで、いろいろ話してきましたので、現代の「しょう油」がどんなものであるか?がある程度お分かりいただけたと思います。

そういったことをすでにご存じの方も多いでしょうね。

安心材料としては、甘味料、アミノ酸が含まれた「新式醸造しょう油」…しょう油もどきは避ける…

脱脂加工大豆も心配なら、丸大豆使用のしょう油を選ぶと。

ただ、これですべて安心といえないのが、現代のしょう油。

ほかの加工食品にも言えることですが…

脱脂加工大豆であれ、丸大豆であれ、原材料が完全無農薬栽培でなければ、

「農薬が入ってますよ」ってことです。

特に「アメリカ産の大豆」、大量の農薬が散布されています。(アメリカ産に限らないと思いますが…)

すべての大豆がそうとは言いきれませんが、アメリカでは大豆は「畜産物などの飼料」としての栽培が前提なので、容赦なく農薬が使われているというわけです。

では、国産は大丈夫か?というと無農薬の大豆は圧倒的に少ないでしょうね。

ま、でも外国産よりはマシなのかもしれないです。

調べようがないので難しいところですが。

ですので、しょう油とか豆腐などの原材料は、しっかり見て頂いて「国産の大豆」の記載があるか?確認して見て下さい。

危険性のキリがない!?

大豆に限らず野菜類全般、常に農薬の問題はつきまといますが、私がこれまで様々な健康情報を精査してきて言えることは、

「国産の野菜」より「肉」の農薬のほうが若干リスクが高いということ。

これもあらためて詳しくお伝えしますが、先ほど言いましたアメリカ産の大豆。

その飼料大豆を大量に食べているのが、牛、豚、鶏なのです。

肉を食べるリスクも少し気にして頂きたいです。

で、大豆の農薬の問題を挙げれば、他の原材料…小麦の農薬・遺伝子組み換えは大丈夫?麹菌は安全なもの?塩はどんな塩を使っているの?、とキリがないわけです。

妥協が必要なのかもしれないですね。

でも…

最後に(日本のためにも…)

できれば…できれば、2年以上熟成させた昔ながらの「本物のしょう油」を使って頂きたい。

私も最近は納豆や冷奴などにかける「しょう油」は高いですけど、高級しょう油を使ってます。(煮物など料理用は丸大豆、小麦、塩だけのしょう油を選んでます。基本的にはキッコーマンの特選のやつ)

先日、買った高級しょう油は350ccで1500円くらいの5年熟成させたしょう油。(ネット販売)

もちろん、丸大豆も小麦も国産で無農薬。塩も国産。原材料にはそれら以外入っていません。

色は「たまり醤油」のような真っ黒色で、刺身しょう油としても使えました。

味も自然と感じる旨味が濃く、ほのかな甘みに最後に味を引き締めてくれるような程よい塩味のキレもある。それでいて全体的にはまろやか。

750ccで200円のしょう油とはやっぱり違いますね。

そういった感じで少量だけ使うようなしょう油は、昔ながらの熟成しょう油を使って見てはいかがでしょうか?

また、そういった良いしょう油を使う人はかなり少ないですから、

「日本の伝統をなくさないようにするため」

という私の想いも込めて、たまにでもいいので高級しょう油を買って本物を味わってみてほしいです。

【追伸】
やはり、しょう油の使い過ぎは塩分過多になるので、使う量には気を付けて下さいね。

減塩しょう油とか、いろいろ加工されているしょう油はお勧めしないです。

アミノ酸とかで旨味を多くして、ミネラルなどは失われています…

今回のおすすめ酵素料理

★カブの香味しょう油漬け(※大根でもOK)

【本物の醤油を使ってこんな酵素料理ができる!】

大根と似てるけどちょっと違う「カブ」…
大根より甘みを感じて、独特の風味がある。

そして、あの程よい歯ごたえ食感!
やわらかい煮物も美味しいですけど「生で食べる」カブ料理も美味しいわけです。

そこで!おすすめの酵素料理が「カブの香味しょう油漬け」

その甘味を生かし、薬味を効かせた「しょう油ダレ」の風味と香りとマッチした”漬けるだけ”の簡単レシピです!

できれば、発酵している本物の醤油で作って頂きたいですが、通常のしょう油でも作れます。

画像をクリック!(大根で代用可能!)
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