玄米は体に毒!?

「玄米は素晴らしい」けれど…

「玄米ごはんは、白米より体に良い」というのは、もう常識といってもいいくらいに広まってますよね。

けれども玄米のデメリットが上回っているせいなのか?実際は玄米ごはんを食事に取り入れている方はまだまだ少ない…

現在、玄米食の人は、日本人全体の約4%だそうです。

かなり少ない…

その玄米のデメリット中でも大きなマイナス要因になっているのは、白米ごはん比べて、食感や臭いが良くない。

「硬い…」「つぶつぶ・プチプチ感が嫌」「臭いが苦手」などがあります。

さらにあまり聞かないかもしれませんが、玄米ご飯を食べると「お腹を下す…」という方もいらっしゃる。

しかし、様々な方法を取り入れれば、それらは解決できるのですね。

硬い食感、つぶつぶ感に関しては完全に消すことはできませんが、炊き方次第で和らげることができますし、

臭いもある方法を取り入れると抑えられます。

そして、「お腹を下す…」というのも、実は玄米の毒が原因となっていて、これも玄米の下準備を変えるだけで解決できるのです。

そもそも、玄米食が広がらないのは、玄米のデメリットが先行して素晴らしいメリットがあまり伝わってないからではないかと推測しています。

「玄米は健康に良いらしい」「食物繊維が摂れる」というくらいの知識で、

玄米のものすごい健康効果を具体的に答えられる人はわずかではないでしょうか?

今回は、そんな玄米の優れた健康効果をお伝えしつつ、

炊き方や下準備の方法が間違っていると「体に悪い食べ物になってしまう」ということも合わせて、詳しくお伝えしていきます。

今回の話を聞いて頂ければ、「やっぱり白米ごはんよりも玄米ごはんが健康!」と思って頂けるはずです。

※今回の話は、酵素栄養学 鶴見隆史先生の著書に書かれている内容を中心に、さらに私がこれまでに学んだ玄米についての知識も加えた内容を凝縮してお伝えします。

白米は、大事な栄養の9割を失っている!

白米は、玄米を精製し、糠を取り除いたものですよね。

その糠は玄米の1割分で、残り9割を私たちは白ごはんとして食べています。

糠を取り除くことで、クセもなく臭いもない、軟らかく食べやすい状態になっているのが白米。

ですが、その失った1割の糠の中に含まれるお米の大事な栄養の95%が入っていると聞くとどう思いますか?

95%の栄養を失ったごはんを日々食べている…

私たちは「生きる」ために食べ物から栄養を摂っているわけで、そう考えれば、

白ごはんは、「残りかすを食べているのと同じ」

と言ってもいいのではないでしょうか。

それを毎日毎日食べて、健康を維持できると思いますか?…

その失った95%の糠…クセがあって臭い糠の中に「生きていくために必須」のビタミンE・B1・B2・B6・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビオチン…

カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガン・セレン・モリブデン…

といったビタミンやミネラル、さらには食物繊維がたっぷり含まれているのです。

日頃、これらの栄養を補えるほどの野菜類を完璧に摂っているなら、白ごはん生活でも問題ないでしょうが、

「たんぱく質が大事!」といって魚・肉がメインとなっていれば、野菜を食べる量が減りますから「完璧に摂れている人」など、ごくわずかではないかと…

玄米と白米の栄養を比較すると…

玄米と白米の栄養素を全て比較すると長文になるので、差の大きな栄養を挙げますと…
(100g当たり)

  玄米 白米
食物繊維 3.0g 0.5g
ビタミンE 1.2mg 0.1mg
ビタミンB1 0.41mg 0.08mg
ビオチン 6.0ug 1.4ug
マグネシウム 110mg 23mg
リン 290mg 94mg
マンガン 2.05mg 0.80mg

食物繊維は6倍の差…ビタミンEは12倍…ビタミンB1は5倍…

全体的にかなりの差が出ていることが分かると思います。

玄米には僅かですが、必須脂肪酸も含むのですが、やはり白米になると減ってしまいます。

せっかくの栄養を捨てているのが白米なわけです。

玄米に含まれる栄養はデトックス効果も!

では、玄米にたくさんあって白米に無い、大事な栄養素にはどんな効果があるのか?

食物繊維の健康効果については、ご存じの方が多いと思いますので、ここでは割愛して…

例えば、ビタミンの中でもビタミンE。

これは抗酸化性作用(老化防止・ガンを防ぐ)があって、しかも強力…

要は、老化を早めたりガンの原因となっている活性酸素を除去する作用が強いのが「ビタミンE」ということです。

(※活性酸素を除去する食事や健康法を実践するだけで、あらゆる病気が改善された例がたくさんあります)

他にも細胞機能を正常に保ったり、赤血球や生殖の正常化など様々なところに関わっています。

マグネシウムなどのミネラルは、大まかにいうとカラダの機能を正常に保ってくれる。

「体の機能を正常化する」とサラッといってしまうとあまりピンとこないかもしれませんが、

ここをおろそかにするから、多くの方が原因の分からない疲れに襲われたり、体調不良になったりするのです。

ミネラルを摂る量は毎日微量でいいのですが、その微量すら摂れてないから体が不調を起こしていることを知っておいて頂きたいです。

それから、そういった栄養の効果によって脂肪肝(肝臓に脂肪が溜まる病気)の防止にもなります。

また、玄米には「フィチン酸」という生体物質も含み、強い排泄作用があってデトックス効果に繋がる…体の毒をしっかり出してくれるわけです。

「フィチン酸」は近年の研究では、ガンの予防効果があることも分かっています。

他にもミネラルの作用でアレルギーを改善したり、高血圧の改善、コレステロール値の正常化、新陳代謝も上がってお肌も良くなります。

要はビタミン・ミネラルはものすごく大事でサプリメントなどではなく、

栄養をバランス良く含んだ「食物」からしっかり摂るべき。

それらを豊富に含む「玄米」は、そのための重要な食べ物になるわけですね。

玄米の毒(1)

玄米を食べるメリット、白米のデメリットは分かって頂けたと思います。

ですが、冒頭で申し上げたように玄米は炊き方を間違えると「カラダに悪い食べ物」になってしまう…

具体的には、糠の中に「酵素阻害剤」を含むから。

これ簡単にいってしまうと酵素の働きを無くしてしまうのです。

以前、『消化不良が病気の原因の1つ』とお伝えしましたが、その消化不良を抑えるためには酵素が必須。

酵素は消化に欠かせない存在。

その効力失わせてしまうのが「酵素阻害剤」です。

それが玄米(の外皮)に含まれていると。

実は、玄米だけではなく「種(たね)類(の外皮)」の作物には全て含まれています。

大豆、ナッツ類、果物のたねなど。

冒頭で「玄米の毒」といったのはこれのこと。

しかし、生物学的にみると「毒」ではないのですね。

植物たちが生き残るために、子孫を残すために備わった性質。

植物にとって酵素は天敵(分解されてしまう)、だから酵素阻害剤を身にまとって自分(たね)を守って、中の栄養が酸化して腐らないようにしているわけです。

だから、どんな種でも日持ちする。

この酵素阻害剤は「アブシシン酸(ABA)」というもので、生の種(たね)には必ずといっていいほど含まれていて、

十分な加熱と水分に浸けて溶解させないと、効力が消えないのです。

だから、玄米でお腹を下す人がいたり、果物の種を食べて腹痛を起こしたりする。

逆に言えば、水に浸けて加熱すれば、問題ないということ。

でも、タネ類を生で食べると”人間にとっては「毒」”になるわけです。

夏場のスイカの種なども「毒」になります。消化に負担をかけ、最悪はすい臓ガンに…

なので、果物の種など大きな種類は絶対に食べては駄目です。(イチゴやキューイなどの小さいタネは少量なら大丈夫と言われています)

玄米の毒(2)

先ほど「フィチン酸には素晴らしい健康効果がある」と言いましたが、はやり何でもメリットがあればデメリットがある…

「フィチン酸」は玄米の大事なミネラル分を強く吸着して排泄してしまう効果があるのです。

そう、せっかくのミネラルを吸い込んで持って行っちゃうわけです。

「何をしてくれてんねん!」と言いたくなりますが、

これも水分に浸けてしまえばその余計な効果は消えてくれますので、安心して下さい。

正しい玄米ごはんの焚き方とは?

では、玄米をどのように炊けば、毒にならずに「健康ごはん」になるのか?

それはこの3つ…

1、玄米は17時間以上、水に浸ける。
2、浸けた水は捨てて新しい水を入れて炊く。
3、圧力鍋で炊かない。

順番に解説していきます…

1、玄米は17時間以上、水に浸ける

白米を焚く時は、通常1時間~2時間浸ければいいですが、玄米は「毒」があるのでそんな短時間ではダメということ。

レシピ本やレシピサイトには「玄米の浸水は6~8時間」と書いてあったりしますが、それでは短すぎる。

「アブシシン酸」(酵素阻害剤)と「フィチン酸」(ミネラル吸着)の効力を消すには、

【17時間】必要なのですね。

なので、玄米を焚く時は絶対に「半日と5時間以上、水に浸けて」から炊いて下さい。

さもなくば、お腹を下だし、体に悪い玄米ごはんを食べることになります…

2、浸けた水は捨てて新しい水を入れて炊く。

玄米を浸けた水には「アブシシン酸」(酵素阻害剤)が溶け出ています。

なので、「その水を使って炊いちゃ、意味ないでしょ?」ということ。

「フィチン酸」に関しては、水に浸けるだけで、その毒性を解除してくれます。

3、圧力鍋で炊かない。

圧力鍋は高温加熱の調理です。

玄米ごはんに限らないのですが、食材を高温で加熱すると「糖化」を起こし、「アクリルアミド」を発生させます。

「糖化」は簡単にいってしまうと酸化と同じでカラダを老化させてしまう…

ごはんと蕎麦は糖化率が低いほうなのですが、老化の原因になることには変わりありません。
(ちなみに小麦・肉類の糖化は、すさまじいのでご注意を。ホットケーキとか肉加工品)

「アクリルアミド」もザックリいうと発がん性物質。

なので、高温調理となる「圧力鍋」では炊かない方がいいです。「圧力釜式の炊飯器」も同様です。

最後に…

いかがでしたか?

玄米ごはんを炊く時は、3つのポイントを守って頂ければ、毒にならない「健康的な美味しい玄米ごはん」を食べることが出来ます。

1、玄米は17時間以上、水に浸ける。
2、浸けた水は捨てて新しい水を入れて炊く。
3、圧力鍋で炊かない。

玄米は「タネ」であり、タネは自分を守るために人間とっては「毒」となる酵素阻害剤をまとっているということ。

ですから、その毒を取り除くことが本当に健康に良い「玄米ごはん」になるのですね。

あと、発芽玄米についても注意点があるので、これは別の機会にお伝えしようと思います。

今回のおすすめ酵素料理

今回は酵素料理ではないですが、玄米ごはんについてお伝えしたので、レシピも「玄米ごはん」を伝授!

といっても、単に玄米を炊くだけではありません。

3つのポイントで炊く『大豆とひじきの玄米ごはん』

せっかく炊くならもっと健康的な玄米ごはんにしましょう。
ゆで大豆とひじきを加えてただいっしょに炊くふだけで、良質なたんぱく質もプラスされる…
特に大豆の健康効果はすごく高い。

現代人は豆類を食べる量が少な過ぎることも病気に繋がっていると言われています。

『大豆とひじき』を加えることで、玄米の臭いと食感の解決法にもなるので、
すぐにレシピをご覧になって下さい。

「大豆で予防できるあの病気とは?」
(画像をクリック!でレシピページへ)

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